南九州に多い群郭式城郭、そしてシラス台地の絶壁の土の城として有名な知覧城
日本続百名城にも選ばれた、メジャーかメジャーでないかで言えば、メジャーな方の土の城です。
でも、鹿児島県という時点で東京に住んでる私からは行くのが大変なのに、駅から約30分、バスを使わなきゃ行けません。 アクセス困難というほどじゃないけど微妙にめんどくさいので、メジャーな城のわりには今まで行けていませんでした。
公共交通機関でアクセスする場合、JR指宿線の平川駅からのバスと喜入駅からのバスのふたつのルートがありますが、私は今回、喜入駅からのバスにしました。
ネットでは「陵南工業高校前」が最寄バス停という情報を見ましたが、訪問時点(2024-12-31)で、喜入駅からのバスは停車しません。
最寄りバス停は「知覧」ですが、「下郡」「中郡」でも、それほど大きく変わりません。 なんなら「特攻会館前」から向かってもかつての城の一部、「打出口」のあたりを通るので一興でしょう。
正解は「城谷川」でした。ありがとうストリートビュー
グッときたものを見たとき、きんどーさん口調になるのもあきてきたんで、今年はルミちゃん口調でいこうかな(なぜマカロニほうれん荘にこだわるのか)。
ちなみにブログの上でそうやってるだけじゃなく、実際に現地で心の中でおばちゃん口調で
「あらあらいいじゃないの~」
と言ってますし、誰もいなきゃ声に出すときすらあります。
免許持ってないからよくわからんのだけど、これは左折しちゃいかんの?いいの?
バスが停められるくらいの駐車場があるものの、トイレや水飲み場がありません。 続百名城に選ばれた、いちおうメジャーな方な城なのでがんばってほしいところ。
シラスが掘りやすいからってやりすぎだろ!というやつ。
だからこの城は空撮して楽しい城というか、せっかく知覧城に行くのにドローンが無いなんて……てやつなのですが、持ってないものはしょうがありません。
楽しいだろうなと思いますけど、ただでさえ荷物が多いのに、あんなかさばるもの持っていくわけには……という気持ち。
だれが撮っても似たようなものになるんだから、人の撮ったので満足することにします。↓
https://www.youtube.com/results?search_query=知覧城%E3%80%80空撮
深さがそれほどでもない(5mくらい)なので、戦争遺構としてあえて中に入れるようにしてあるようでした。 というのも、他にも防空壕が残ってて、そちらは入れないよう柵がしてあったので。
たかが5mでも崩れりゃ生き埋めで死ぬんだし、ふさいだほうがいいと思うんですけどね。
シラス台地は空隙が多くて掘りやすい上に急斜面にしても崩れにくいので、この知覧城のような絶壁の城が土豪クラスで作れちゃうわけです。
しかし雨に弱い。
空隙に水が流れ込むと、とたん地盤がゆるんで崩れやすくなるのです。
私が子供の頃は年に一度は子供が遊んで生き埋めになるという事故が起きてました。
いまでも十年に一度くらい、ニュースを目にしますね。
それを知ってるから、入れるようになってても中には入りませんでした。
防空壕に入らなくても、大雨のあとには訪問すべきじゃない城址です。
別の言い方をすると、大雨や地震で現状が大きく失われる可能性が大きい城址なので、見られるうちに見といた方がいい城でもあります。
この日、いちばん画質のマシだったデジカメが起動しなくなっちゃってて、残念画質のスマホや防水デジカメの写真ばかりになりました。
南国なので冬でも植生が旺盛で、シラス絶壁ぶりがよくわかりません。
ドローンが欲しくなりますね。
ドローンに手を出さない理由は、荷物になる+経済的な理由が9割ですが、単純に不器用な私だから操作ミスで数万円がパアになるのが怖いというのもあります。
子供の頃は、危ないから絶対に入っちゃならんぞと言われてましたけど、やっぱり入るんですよ子供だから。私も言いつけを破って2回か3回、入りました。
おっかなびっくり入って、
「ん?なんだこの穴?」
と壁面か天井かの割れ目だか穴だかに懐中電灯を当ててみたところ、無数のゲジゲジがハムナプトラしやがって、
「わーーーーーーーっ!!」
と叫びながら防空壕を飛び出して、それっきり入ったりしませんでした。それが小2のときかな。
でも6年生の遠足で、宮崎市の平和台公園に行くのだけれど、そこに子供一人が通れるサイズの地下通路があったんですよね。
さすがに今は塞がれてることを願います。
当時の私はやっぱり子供だったんで、友達といっしょにそのトンネル(匍匐前進じゃなきゃ進めない)を通って遊びました。 いま考えると、めちゃ生き埋めリスクの高い遊び。怖い怖い。
いやまあ、恣意的に場所を選べばオーバーハングしてる部分もあるけど。
でも、実は関東の土の城でもこのくらいの深さと角度の空堀はめずらしくありません。
なぜなら関東はローム層(粘土層)で、これまた崩れにくいから。しかも雨にも強い。
そのうえ粘土層は掘りにくいので、土木量の「すごさ」で言えば関東の城の方が南九州の城より「すごい」と言えます。
しかし、知覧城は「映え」という点ですさまじいのです。ここから知覧城のターン!ですよ。いきますよ……
ほれみろどうだまいったか!(なにが?)
これ、コンクリ法面保護に見えますがそうじゃないんです。シラスの露頭なんですよ。シラス絶壁。
こんなの絶望しかないですやんか。
コンクリ法面じゃないので、流れた雨で削られた跡があります。これがシラス。
この露頭、400年前からこうなんでしょうか。それとも植物が生えては表土ごと滑り落ちて……を繰り返してるんでしょうか?
キイチゴに似てるけど地面に生えてたので菌類だろうと思った。
。
画像検索したところ、クダホコリという粘菌がいちばん近い。
「なにかわからんが菌類っぽいやつ」
を軽々しくさわるべきじゃなかったな。
南九州の群郭式城郭は曲輪の独立性が高く、それぞれの曲輪が「~~城」と呼ばれていました。
まあ、あれだけ空堀が深ければ上り下りが大変で、各曲輪が連携して……という戦い方は難しかろうと思いますが。
橋をかけたりはしなかったんでしょうかね。
いちおう、草刈りまでしてあるww 最低限の整備はやってますよということでしょう。
サトイモ科のクワズイモの花でした。
だれか詳しいひとが教えてくれるかと思って、
「キノコかキノコじゃないのかすらわからん」
とSNSにポストしたけど、だれも教えてくれんかった。
茎があるからぜってーキノコじゃないわ……という確信はあったけど、無知を装った方が教えてもらえるはず!と姑息な思い付きで「キノコ」と書いたのに、教えてもらえなかった。
姑息な腹の底を見透かされたのでしょうか。悲しい。よよよ。
この城はやっぱり曲輪の上より空堀の底にいるほうが楽しいですね。
今城のあたりだったかな。かつてシイタケの栽培でもやってたんでしょうか。
東京でも玉川上水なんかそんな感じですけどね。
杖に適した枝や竹があちこちに落ちてたんで、不便はなかったですけど。
そもそも山城ではなくて丘城なので、杖が必要というほどでもありません。
ただ本丸もあのススキの生えっぷりでしたし、藪をこぐのに棒があったほうがいいです。。
むかし平成最後の月に「平成」という場所に行ったことがあります。千葉県だったかなあ。でもそこでは地名表示板を見つけられなくて。青い鳥は鹿児島にあった(青い鳥じゃない)
見終わると、やっぱりドローンで撮りたかったなあ……という気持ちになりました。でも、しゃーない。
ちなみに知覧特攻平和会館に知覧城のジオラマがあるようです。
私は知らなかったので行きませんでした(知ってたら行ってたと思う)