お二人の合作マンガ。 前作に引き続き行く先々で殺人事件に巻き込まれる田淵A子が、 魔都・京都を舞台に大活躍(?)するサスペンス・ギャグ。
前作が1篇50ページ前後の話3本をまとめた中篇集だったのに対して、 今作は一冊丸々使って「京都藁人形殺人事件」を描いている。 そのせいかどうか、前作に較べて少しテンポが悪くなっている気が。 代わりにクライマックスにド派手な展開がたっぷりあるので、痛し痒しではあるのだけれど。
テンポの悪さは掲載誌の休刊に伴うゴタゴタのせいもあるのだろう。 そのあたりの苦労話は巻末の対談で語られていて、なかなか興味深かった。
そこかしこにちりばめられた小ネタが楽しい、コストパフォーマンスに優れた1冊ではないかと。 お二人はもう、このシリーズは描きたくないみたいですが。
(しかし、私は平成ガメラも不思議惑星キンザザも観てないんで、 気づいていないパロディが沢山ありそうで口惜しいです。観てないと負けですか、そうですか)