※注 : この記事は最初、筆者の pixiv fanbox (https://mitimasu.fanbox.cc/) で公開され、内容が R-18 であるという理由で削除されたため、自サイトで再公開したものです。したがって現時点では。当サイトに本記事以外の「覚え書き」は移植されておりません。
なお、pixiv fanbox 運営は R-18 相当と判断しましたが、対象となる『Cube Escape : Paradox』が Steam において年齢制限もなく販売されているので、感想である本記事でも特に配慮は必要ないと考えます。
ホラー悪趣味脱出パズルゲー 『Rusty Lake』シリーズにドハマりしております。
このゲームにハマった人間はみな誰もが
「わしはこう考察しておるのじゃよ」
を胸に抱くと思いますが、私も例にもれずそうですので、自分の考えをここに記録しておこうというやつです。
ホラー悪趣味脱出パズルゲーってなんやねん?という方に説明しますと、なんとこのゲームはホラー悪趣味脱出パズルゲーなのです。
Welcome to Rusty Lake – Creators of the praised Cube Escape series, Rusty Lake Hotel, Roots & Paradise! –
http://www.rustylake.com/
基本的には point to click の謎解きゲームのシリーズです。Rusty Lake(直訳すると錆《サビ》色の湖)を舞台に、不死人たちと転生した女性(精神を病んでいたらしい)と、彼女の死に深くかかわり、かつトラウマを抱えた刑事の物語です。舞台となるRusty Lakeは不死と転生に深く関与するエナジースポットのようです。
本記事にはもちろんネタバレが含まれますので、自己責任でお読みください。
ところで 『Underground Blossom』が発売されました(2023-09-27)。
Steam:Underground Blossom https://store.steampowered.com/app/2291850/Underground_Blossom/
各停車駅はローラの過去と未来の一部を象徴します。様々なパズルを解き、正しい電車を見つけて乗り込み、ローラの人生の経過を紐解きながら、同時にローラが自身の人生を理解し、精神の堕落から逃れるのを手助けしましょう!
というわけで、それぞれの駅は4面のキューブになっており、実質的には7つのキューブ・エスケープを順番に解いていく形式です。
キューブとキューブの行き来もありません。
わかりやすくて安心できるつくりです。
ラスティ・レイクシリーズに触れる最初の作品としてはオススメできませんが、『Seasons』 『Case23』 『The Roots』をプレイ済みなら楽しめると思います。
マストバイな出来だと思うのでぜひとも。
『The Paradox』
発表順では本作がラスティ・レイク・シリーズ13作目です。
(Cube Escape としては 10作目)
『The Cave』以来3作ぶりに、ローラとデール刑事の物語に戻ってきました。
私としては残念なことに、本作はシリーズの特徴である悪趣味な笑いの部分が抑えられていて、黙々とパズルを解いていく地味ゲーになっています。
その分、パズルは歯ごたえがあるんですけどね。
まあ、制作者も飽きられないよう、いろいろ手探りなのでしょう。
実写のローラやデール刑事が見られたことを喜ばないと。
過去の Cube Escape の諸作品よりはボリュームのある作品なので、キリのいいところで区切りながらエッセイをつづっていく予定です。
デール刑事、未来の記憶の中で……
第二章で、頭をからっぽにして過去の記憶。現在の心をさまよい、最終的に未来の記憶を手に入れました。
未来の記憶の中にはミスター・アウルからのメッセージがありました。 まずは、各人の人形を集めなければならないようです。
過去・現在ときて未来ですから、長かった『Paradox』も、終わりが近いのでしょう。
そして。『未来の記憶』というからには、当然にこれからの物語の暗示が含まれているとも考えられます。
まあ、この『Paradox』が時系列において「いつ」なのかわからないので、未来が『Seasons』や『Case23』である可能性はおおいにあるのですが。
“未来へようこそ
デール、どうか正しい選択をしてください
私たちの一人は死に、一人は悟りを開きます”
だって。ふーん。ほーん。
まだ人形は腐った像(堕落した魂)と女性の像(ローラ)の二体だけです。
とりあえず欲しがってる人に欲しがってたものを渡してフクロウの像(ミスター・アウル)をゲット。
時計パズル、結局よくわからんくて、最後はしらみつぶしというダサい解き方をしました。
答えがわかったあとで、ヒントを見直して、いまいちヒントの出し方に納得できませんでした。
短針の方はヒントからわかるんだけど、長針の方はどうして……になるのか、まだよくわかってません。
ずっとコーヒーが苦いと言ってるから、どっかで砂糖を手に入れるはずだし、そのどこかは時計パズルの最後の引き出しなんだけど……
理不尽なヒントすらどこにあるのか……(いや、●●●がヒントなのはわかっているんだけど、どこがどうヒントになってるのか、なかなかわからなくて)
結局は、ヒントを集めて、そのヒントを元に時刻を割り出して……とやって解いたはずですが、このへんスクショを撮るのを忘れたため、自分がどうやって解いたかもう思い出せません。
ともかく砂糖を入手してカラスの像(ミスター・クロウ)をゲットしました。
これを正しい場所に配置しなければならないというのがミスター・アウルの手紙の内容でしたが……
五体が互いに干渉し合わない位置に配置するのが「ただしい配置」ということでした。
これはどういう意味でしょうか?
すくなくともミスター・クロウは兄の子孫であり転生者でもあるローラに干渉しまくりです。
デール刑事もミスター・アウルに導かれてここまでやってきたようなもんで、幼少時の事件の時からミスター・アウルとその一族に干渉されまくりです。
堕落した魂はどうでしょうか。
ローラもデール刑事も堕落した魂を抱えています。
『Roots』や『Paradise』を見る限り、ミスタークロウとミスター・アウルも堕落した魂状態になることがあります。
しかしこの四人はそれぞれ像があります。
するとこの腐った像はこの四人ではなく、獣頭人もしくはボブ(ロバート・ヒル)なのでしょうか?
本作のその後の展開からは、どうもそういう風には考えられず、この腐った像はデール刑事の堕落した魂であるかのように演出されます。
しかし、自分の内面であるのに、干渉しない場所に配置せよとはまた、無理難題ではないでしょうか?
ともかく、像を正しく配置したことで
「プレイヤーがこのあとやるべき行為が示唆された」
のか、カセットテープが手に入りました。
ハーヴィーが結局、何者なのか、なぜハーヴィーの卵が「すべての始まった場所」なのか、なーんにもわからないからです。 帰って来たってなに?
『UnderGround Blosson』ではプレイヤーキャラがハーヴィーになり、ローズの「古い友人」であることが示されました。 どうも単なるオウムではなさそうですが、材料が少なすぎて何も推測できません。
食べたら即座に何かを排泄する、ラスティレイク世界の鉄則を熟知しているローラ様。
どうして? どうして何も考えられないの? あなたには脳みそがないの?……ハッ!
ジェイコブ・エイランダーが天魔に転生するためには生け贄が必要だった……
その生け贄とは? 祖母・父・叔父・妹・弟のこと? それとも母? それとも自分自身?
ともあれ、デールが
「生き残って悟りを得るためには ** 誰かを ** 生贄にしなくてはならない」
と示唆しているようです。
魚はラスティ・レイクの世界では「沈む者」であり、トラウマの象徴であるはずですが……
悟りを得た天魔であるはずのミスター・アウルの未来の姿が魚というのは驚かされます。
なにかシリーズの今後を推測する大きなヒントなのかもしれません。
“デール、私には時間が無いんだ
私には後継者が、湖の支配者が必要なんだ
デール、探索の旅を続けなさい
そして自分の堕落した魂と向き合いなさい”
ミスター・アウルは湖の後継者を見つけようとしていて、しかも時間が無いと焦っています。
不死じゃないのでしょうか。
完璧な不死を目指して完璧なエリクサーを作ろうと模索していたはずです。
完璧なエリクサー手に入れても時間がないのでしょうか?
完璧なエリクサーを手に入れるためには湖の後継者を見つけなければならないのでしょうか?
いろいろ、わけがわかりません。
「青い薬じゃない」
と自分で自分に向けて送ったメッセージ(第1章)が気になります。
森(精神的な地獄)が映し出され……
という、例によって例のごとく意味深っぽく見えてほんとに意味があるのかどうかあやしい演出のあと、部屋から脱出するための鍵が。
これまた第一章のはお試しで、第二章のは終盤にふさわしい手ごわい迷路となっております。
またそういう怖がらせるためだけに存在する哀れなクリーチャーを出すー。もうっ プンプン!
結局、像を見つけて壁の外に出ることが
「自分の堕落した魂と向き合う」
ということなのでしょう。
どうやら今の自分(プレイヤーキャラ)はデールではなくなり堕落した魂であるようです。
素直に考えれば自分(プレイヤー)は「デールの堕落した魂」であるはずですが、この世界はデールとローラの記憶を合成したゴールデン・キューブの中ですから、「ローラの堕落した魂」である可能性もゼロではありません。
急におじいちゃんぽくなったデール刑事。ここが未来ならローラも更けてたわけですし妥当と言えば妥当なのだけど、未来の脳は取り外してミスター・アウルに渡しちゃってるわけで。
倒れてたり吊られてたりする意味がよくわかりませんしね。
“やることはわかってますね”→やらないとお前がこうなるんだぞ、の脅しでしょうか?
突如あらわれる、走る鹿頭男。ナイフ持って追いかけると、なんかこうワクワクしますね。
プロジェクションマッピングの鹿頭男はミステー・ディアー氏でもアルバート(ローズの父)でもなく、鹿マスクをかぶったデール刑事だったようです。
鹿頭が(なぜかはわかりませんが)悪意や殺意の暗喩になっているのでしょう。
三度《みたび》閉じこめられ、悪夢はループするのだった……(完)
ということで、これにて『Paradox』はゲームオーバー(クリア)となります。
うん、わけわかんねっすねー!(いつものこと)
ここまでこのエッセイで今作はマルチエンディングだとうっかり書いてしまいましたが、ほんとにそうだったか、実は覚えておりません。
アチーブを全部達成してヒントを得て、それをなんかに入力したら隠し要素が見られるとかだったっけなあ。
ちょっと覚えておりません。
というわけで、再プレイして全アチーブを達成して、隠し要素を見るというタスクが残っているので、『Paradox』についてのエッセイはあと1回、続きます。
※注 : ずっと気が付いてなかったのですが、そもそも fanbox は規約で「スクショを貼るの禁止」だったので、過去の感想記事も、削除されてないとはいえ規約違反でした。したがって、今後、Rusty Lake の感想を書くとしたら当サイトになるわけですが、その頻度はかなり下がるとお考え下さい。いろいろ忙しくて。申し訳ないです。
時系列
省略
ゲームへのLink
いずれも、第一章が無料で遊べて、第二章は購入すると遊べるというスタイルです。
> Steam:Cube Escape: Paradox
> https://store.steampowered.com/app/909080/Cube_Escape_Paradox/?curator_clanid=33593611
> 「Cube Escape: Paradox」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/cube-escape-paradox/id1372021096
> Cube Escape: Paradox – Google Play のアプリ
> https://play.google.com/store/apps/details?id=air.com.RustyLake.CubeEscapeParadox&pli=1