フェルメール「画家のアトリエ」 栄光のオランダ・フランドル絵画展
東京都美術館
http://event.yomiuri.co.jp/2004/S0178/top.htm
2004年4月15日(木)~7月4日(日) 入場料:一般 1,300円 学生 1,100円 高校生 600円 65歳以上 700円
見に行きました。
平日・雨天を選んで行ったので、わりと空いていました。
入場しようとしたら、見知らぬご婦人に
「招待券が余ってるから、お兄さんにあげるわ」
とタダで券をもらってしまい、身銭を切らなかったので展覧会のコストパフォーマンスはよくわかりません。
それはそうと、タダ券をくれたご婦人にたいして内心、
「何だ?見返りに宗教の勧誘でもする気か?それとも詐欺か?」
と警戒していたのでしどろもどろなお礼しかできなかったのが悔やまれます。
何も無い、単なる善意でした。見知らぬおばちゃんごめんなさい。汚れてしまったボクを許してください。
さて、展覧会の内容ですが、個人的には、わざわざ足を運んで見る価値があると思える作品は5~10点程度でした。
もっと辛口で言えばルーベンスの自画像・レンブラントの自画像・フェルメールの3点のみ以外は、さして重要じゃないな、と。個人の感想です。
ウィーンまでの旅費を考えればこの3点だけでも元が取れる、ともいえますが…。
展示順も、16世紀から単に時系列で並べてるだけ。いくつかの作品は0.3度ほど斜めに傾いてた(気のせいかもしれませんが)。作品解説もこじつけっぽい解釈が多くてなんだかなぁ、と感じでした。
今時、もっと小さな美術館の学芸員の方がよっぽど良い仕事をしているので、東京都美術館の関係者は猛省してほしいものです(個人的には照明の当て方も変だと思ったけど、これは好みの問題かも)。
などと不満点を書き連ねましたが、そんな不満を忘れてしまうほどフェルメール「画家のアトリエ」は良かったです。
フェルメールの残した作品中、もっとも大きな(120cm×100cm)もの。
フェルメール論は何一つ知りませんが、僕はこの作品を見て
「描くという行為への最上の喜び・自分の将来への前向きな展望・多幸感」
などといった印象を受けました。
実物を見ることでなんとなくですが、なぜこの作品が『真珠の耳飾りの少女』を抑えてフェルメールの最高傑作とされているのかわかったような気がしました(もっとも「真珠の~」の本物を見たことは無いのですが(汗))。