段ボール箱のゴミ箱はふたがないからコバエが沸く
一人暮らしをはじめてゲフンゲフン年、これまでずっと、ゴミ箱は適当な段ボールだった。
細かい不満はあっても機能としては段ボール箱で十分だったから、数百円から千円ほど出してちゃんとしたゴミ箱を買ったことは一度しかなかった。
つまり、一度だけあった。その気の迷いの理由はコバエだ。ふつう、段ボール箱をそのままゴミ箱にしてると、フタがない。フタがないとコバエが沸きやすい。
だから、フタのついた千円くらいのスリムペールボックスを買ったのだった。が、あまり良い買い物ではなかった。というのも
- フタの開け閉めがわずらわしくて、結局、使わなくなってしまう
- フタのせいで生ゴミの水分が蒸散しにくく、逆にコバエの温床になりやすい
- スリムボックスは倒れやすい
- スリムボックスは 45 リットルのゴミ袋を有効活用できてない気がする
- フタのせいでゴミの存在感がなく、ゴミの日に出し忘れしやすい
……だったからだ。
そのスリムボックスは普段使わないものを入れる単なる容器と化してしまった。
そんなわけで、生ゴミはこまめに出すか、小さいポリ袋で小分けに密封が原則で、フタ付きゴミ箱に溜めるべきじゃないというのが私の持論になった。異論は認める。
自分の求めるゴミ箱が売ってない。ならば作るしか
それでも、今回、引越しを機にフタ付きゴミ箱が必要だと思った。缶ゴミのためだ。
資源ゴミの日が週に一回であり、出し忘れたら缶ゴミが二週間、部屋に存在することになる。、
缶詰をよく食べるので、コバエの好む栄養たっぷりの汁がついた缶ゴミが多いのだ(もちろん、洗って、キッチンペーパーで余分な水分を拭いて捨てているが、それでもコバエは沸く)
それで、フタ付きゴミ箱があるべきだと結論した。しかし、先の失敗からゴミ箱に求めるハードルが上がってしまっている。
- フタをしたままゴミが捨てられなければならない
- 倒れにくい底面積・高さでなければならない
- 45 リットルのゴミ袋をムダなく使える体積でなければならない
- 半透明で、ゴミが溜まっていることがフタを開けなくても視認できなくてはならない
- 千円以上はだしたくない
これらの条件を満たせるゴミ箱なんて、とても売ってるとは思えなかった。
ない。ならば作るしか!
作ってみた
まず、45 リットルのゴミ袋を計って、理想のサイズを求めた。
結果、 30cm×30cm×40cm で行くことにした。単純計算で 36 リットルになる。
上部がやや余るが、底面が広い分、最後に縛るためには上部のマチを多めにとらねばならないと思ったので。
材料は養生用のプラダン( 2mm 厚)にした。安価で半透明。加工がしやすく水に強く、缶ごみを入れておくくらいなら強度も必要十分。
910mm × 1810mm がホームセンターで1枚 200 円。持って帰るのが大変だった。
いまのところ( 2016-05-11 現在)、サイズ・価格とも Amazon は難あり、かな。
一般的な段ボールの展開図を参考にして、箱をつくり、フタになる部分をカットした。
箱の内側にフタをはめるための部分をつけた。ここは壊れやすい部分なので、切断面を布テープで保護(フタをはめやすくするためでもある)
缶ゴミと決まっているため、投入口は大きくする必要が無い。切れ込みを入れただけであり、ゴミを入れ終わったら弾性である程度もとの状態に戻る(弾性が失われてきたら、なんらかの補強が必要になるだろう)。
底を切って筒状にしたビニール袋をつけたのは、入ったコバエや発生したコバエが出にくくするため。
これは思いつきでつけたものであるため、実際に効果があるかどうかはまだわからない。
完成。まだ中身がはいってないが、2mm 厚の半透明プラダンだから、ゴミが溜まればうっすら外からわかるのではないかと思う。
なぜ、市販品のゴミ箱はスリムボックスが多いのか
作るのにかかった時間は一時間ほど。買い物の時間を含めるともっとか。 時給換算すると……いや、不毛だ、やめよう。
そのほかの条件はともかく、スリムボックスではない、倒れにくくて 45 リットルゴミ袋をムダなく使えるゴミ箱の選択肢がもっとあれば、私だって段ボール箱にこだわる必要はないのだ。
なぜ、そういう商品が少ないのだろう。
……が、今回、 45 リットルゴミ袋をムダなく使える体積のゴミ箱を自作してみて、その理由に気がついた。でかいのだ。3段ボックスの1段くらいある。
これは、お店としても陳列スペースをとられるし、買う客の方だって
「これを部屋に置くの……?」
と躊躇するだろう。
したがって、店では倒れやすいがなんとなくオシャレなスリムなゴミ箱ばかりが売られるというわけだ。
なんか最近は、
「利益こそ正義」
を貫いた結果の弊害がジャンル問わずあふれてるような気がしますな。
追記 : 2023-07-04 その後、この工夫がどうだったのか経過報告しておくと、使い勝手は悪くはなかったのだけど3年目くらいで壊れてしまって、もう一度作るのもめんどうだったのでそれっきりでした。