写真集『日本の奇勝百景』(中西栄一) 感想
奇景・秘境系の写真資料をときどき買いたくなります。 手元にあればSF・ファンタジー系のマンガを描くときに重宝するんじゃないかと思って。 そんな機会、今まで皆無に等しいんですけど。チクショー。
で、この本。基本的には奇岩・侵食岸壁系が9割。 奇勝百景とあるけど、どっかの役所だか雑誌だかが決めた「日本の奇勝百選」があるわけではないらしく、 あくまで著者の選んだ百景の写真集。
ほんの数枚ながら奇岩・岸壁を離れて
「富士山」(超有名)だの
「投入堂」(絶壁に建てられた神社)だの
「軍艦島」だのが入っていて、あくまで
「著者がグッときちゃった物件」
の100選らしい。
だもんで、この百景が妥当なのかどうかは不明。
いちおう、その県の人には有名なものが、各県から1~3ヶ所選ばれている感じだと思う。
こういうのって他県の人間にはあまり知られてないんですよね。
けっこう、
「へぇ~、こんな場所があるのか~」
と興味津々で楽しめました。
(C) 中西栄一
「オッパイ岩」(熊本)、だそうで。横からも見てみたい感じです。
自分は写真の良し悪しはわからない人なんですが。 彩度高めコントラスト強めのパキッとした写真が多い。 個人的には好みの写真。 芸術系ではなく、実用系といった印象ですね。
なにより良いのがA5ソフトカバーであるところですかね。 写真集ってハードカバーだったりむやみに大きかったりして、 資料のつもりでホイホイ買ってると邪魔になって困るから。 A5なら資料としてギリギリ使える大きさで、 旅行にも持っていける小ささ。ちょうど良いんです。
(人によっては資料としては小さすぎ、 旅行に持っていくにはポケットに入らずで、 中途半端と思うのかもしれませんが……)
奇岩や断崖絶壁が好きな人にはオススメだと思います。