『宇宙船レッド・ドワーフ号』(1)(2) 感想
SFバカTVドラマ男三人宇宙漂流日誌、の小説版。TV版とはけっこう違う(特に2巻)が、テイストは同じ。TV版が面白かった俺は、同様に楽しめた。
一応、小説らしく振舞おうとしているのか楽屋オチが減って、かわりにレトリックの遊びがたくさん入っている。 元がコメディだからか小ネタが多くてストーリーを追おうとすると、いささか読みづらい感もあった。 新書サイズなのに妙に厚くて読みづらさに拍車がかかっているし。 まあ「気になるといえば気になる」程度の問題だけど。
しかし、男3人グダグダ旅行物って不思議とマッタリ安定オモロなものが多いような気がする(RDは途中からクライテンが加わって4人になるけど)。 落語の「3人旅」、イギリスのユーモア小説「ボートの3人男」、時代劇「三匹が斬る」、藤子F不二雄「モジャ公」…etc。 男3人を主役にすると旅モノが安定して面白くなりやすい理由を解明できれば、 創作に役立ちそうな気がする。が、何も思いつかないな。
追記:2016-06-13
この小説は私にとってスルメのように、噛めば噛むほど味わい深い本だった。私の「数年に一度は読み返す本」にベンチ入りを果たし、心のSF小説ベスト5にも入った。