なんか数奇勝手にもほどがある小屋だか茶室だかガレージだかがあった。
板橋区にて。適当にダラダラとママチャリこいでたら、なんかすごいの出てきた!有名なのかどうかは知らない。
数奇屋建築ってのは、武家風の作法でガチガチに決められた書院造りが嫌になった風流大名(古田織部とか)が、作法に縛られず
「数寄勝手《すきかって》に書院造りに茶室風を取り入れたので」
数奇屋建築なんだとかどうとか。本当かどうかは知らんけど。
その心意気を正しく受け継いだ数寄とわびさび溢れる建物と言えましょうな、これは。
たとえ武士であっても少し頭を下げてかがまないと入れないようにすることで、ゴミアートに身分は関係ないことを表現しているのだと言われている。誰に?
……最初は居酒屋かなにかかと思ったんですが。
「それなら、まだ、理解できる」
から。でも、そうじゃないっぽい。
本来の使われ方とは若干異なるけど、この建物をレッテリングする適切な言葉があるとすれば「ゴミ屋敷」
一見、乱雑に見えてよく見るとたしかに乱雑な長押が素晴らしく乱雑だ。単なる横長い板っきれを長押と呼んでいいのなら。
しかし混沌という名の調和がある。「きたな寂び」とでも言おうか。茶室と庭園とゴミアート、全部あきらめたくなくて融合させたらこうなりましたというところだろうか。