江戸東京博物館に行って『川瀬巴水 展』を見てきた
江戸東京博物館に行って『川瀬巴水 展』を見てきました。
『川瀬巴水 展』は常設展の入場チケットで見られます。~4/6まで。図録は完売で買えませんでした。
ていうか、江戸東京博物館ってはじめて行ったんですよ。おかしいよね時代劇マンガ描いてるくせに。
小平に住んでいたころ、江戸東京たてもの園のほうにはちょくちょく行ってて、
そこで博物館の図録
『模型で見る江戸・東京の世界』
江戸東京博物館:施設のご案内|ミュージアムショップ
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/about/shisetsu/museumshop/2005/index.html
は買っていたのですね。
だから、模型だしわざわざ見に行かなくても……と思ってたわけです。
『川瀬巴水 展』が無ければこの先も行かなかったかも。
自分が間違っていました。行ってよかったです。常設展は、写真撮影可なんですね。しかも、ものによってはフラッシュ撮影も許可
館内は薄暗く、図録のような完璧なライティングでは撮れないとはいえ、じぶんの見たかったところをなめるように撮れたのが良かったです(ていうか、いままでゴマカシで描いてきた部分の詳細を知って、身悶えしたりしました。なかったことにしてくれー!)。
図録ではよくわからなかったところも見られたし、最高でした。
入場料 600 円は、安すぎると思いましたね。さすがに東京の威信がかかってるだけある、のか?
観光に来た外国人をガッカリさせないためにがんばってるのか?満足度高かったです。
行くまでは、模型だしな~。たてもの園の方は本物なのに……しかも入場料 200 円と安いのに(※たてもの園の入場料は 400 円でした。記憶違い)……としぶってました。でも、ここの模型はすごい模型。ここのレプリカはすごいレプリカ。
ちなみに、民具や服・刀などは本物が数多く展示されていました。
ところで、この写真をトレスしてマンガに使っていいんでしょうか。
図録の写真は、当然NGだと思うんですよ。撮影者に著作権が生じるから。
館内撮影可はいいとして、撮った写真の二次利用はどこまで許されるだろう?
こうしてウェブにアップするのもまずいのかもしれない。
それぞれの写真を縮小したのは、それを危惧してのことなんですが。このくらいの解像度なら、おめこぼしいただけるかと思って。
江戸時代の浮世絵をコピーしても、そこにあらたな創造性が加味されないかぎり著作権は発生しない。だから安心して使える。
模型はどうだろうか。二次元を三次元化した復元模型には、やっぱりあらたな創造性が生じているんじゃないかな。
うーん、トレスOKだったら、非常に〝使える博物館〟なんだけどなあ。
『川瀬巴水 展』
こちらは企画展なので写真撮影不可。
自分の不勉強に恥じ入るばかりですが、2年前に『美の巨人たち』で観るまで、川瀬巴水を知りませんでした。
川瀬巴水:新版画 – 美の巨人たち
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/060128.htm
今でも、あまりよく知りません。機会があれば見に行こうと思いつつ、近場で展覧会があっても忙しかったりで、なかなか足を運べずにいました。今日、やっと本物を見ることができました。やれうれしや。
いや、本当に美しかったです。浮世絵の正統進化。浮世絵師が正しい遠近法を学んだらこうなるだろうという解。それが川瀬巴水。そう思います。
ただ、どうも展覧会としてはいまいち退屈だったです。
正直、どの作品も同じで。ぜんぶ綺麗。ぜんぶ上品。ぜんぶ心地いい。いいんだけど、退屈。
たとえるならエロゲの攻略キャラが総勢○×人!(でも顔がみんな同じ)みたいな。うん、たとえるんじゃなかったですね。はい。
川瀬巴水という人がそういう作風だったのか、変な作品は展覧会から省かれたのかわかりませんが。
勝手なもんで、私はもっと作者が若くて下手だったころの絵とか、若気の至りでやらかしちゃった絵とか、年寄りの冷や水で明後日の方向に頑張ってしまった作品とかも見たいんですよ。
適度なノイズが欲しいんですよ。作者が生きていたら、それだけはカンベンしてくれ、という部分も観たいわけです。
それが無かったのでね。まぁ、残念だったかな、と。
でも、それぞれの作品は本当に良かったです。勉強になりました。いや、勉強になったような気がしているだけかもしれませんが。
オケラでピーピーいっている私ですが、図録があったら買ってたと思います。売り切れててよかった。
ところで、
江戸東京博物館の外観って、どうみてもブタかイノシシにしか見えません(入母屋造りの断面図風?それはカモフラージュだ、ごまかさてはいけない!)。
いや、別にブタでもイノシシでもいいんですよ。ある意味、かわいく思えなくもないですし。
でも、チンチがピョコリンコしてるのはちょっと……
ぜったい、狙ってやってるとしか思えないんですよね。赤いし。
コンペが通ったとき、デザイナーはガッツポーズしたんだろうなあ。
だれだよ、設計したの……と思ったら、 あの ソフィテル – Wikipedia を設計した、20 世紀を代表する建築家百人のうちの一人、 菊竹清訓 – Wikipedia ですか。うーむ。
ところで、チンチの長さから察するに、この建物のモチーフはブタでもイノシシでもなく、バクなんじゃないかと思いますね。
メスのバクには人間の肘まで入るそうですよ(どこに?)
前ブログのコメント欄から転載
だーます 俺も2週間くらい前に見た。
でも川瀬巴水の図録がなくて非常に残念。
川瀬巴水の版画を見てると写真撮りに行きたくなる。
しかし、博物館の外観は気付かなんだ。
桝田道也 図録って書籍じゃない(ISBNが無い)から、
マーケットプレイスにも出てこないんですよね。
重刷されてほしいけど、無理だろうなあ。