紙の博物館 企画展:『紙の着物・紙の服~紙の装い~』
- http://www.papermuseum.jp/kamiko.html
- 2006 年9月 16 日(土)~ 12 月3日(祝)
王子に散歩に行ったついでに見てきました。
企画展は、展示室1つでやってる小規模なものでしたが、 なかなか見ごたえがありました。
> 紙を素材とした衣服には、大きく「紙衣」(かみこ)と「紙布」(しふ)の2種類があります。芭蕉も愛用していたという「紙衣」は大きな厚手の和紙をこんにゃく糊で貼り合せ、柿渋などを塗って丈夫にし、揉んだものを着物や帯に仕立てたものです。
> 元々は僧侶の衣服でしたが、戦国武将たちの陣羽織などにも用いられるようになります。手触りがやわらかく、軽くて暖かいので紙が広く使われるようになった江戸時代には庶民の防寒着となりました。
> 一方の「紙布」は細く切った和紙にヨリをかけて作った紙糸を織って布にしたもので、江戸時代に木綿や麻が貴重品だった山陰や東北地方などで生産されていました。
紙衣は触ることはできませんでしたが、見た目はやはり紙。 風流ではあるけれども、夕立にあいたくない着物のような気はしましたね。 紋様の色味とかタッチは布製品には出来ないものがあって興味を惹かれました。
驚いたのは紙布の方。サンプルが置いてあって触ることができたのですが、 言われなければ紙製品とは気付かないほど布っぽいんですね。
考えてみれば木綿にしろ麻布にしろ、 植物繊維をよって織ったものなわけで、 同じく植物繊維の集合体である紙を糸状にして織れば布になるのも当然なのかもしれませんが。