※注:以下の文章は2010年8月21~22日の日記から『未来少年コナン』と『劇場版ホームズ』を見て考えたことを記した部分を抜き出したものです。したがって、内容は日記と重複しています。
DVDで未来少年コナン(TV版)7巻と劇場版ホームズを見た。
ホームズを見て、やや複雑な気持ち。
アニメーションとして傑作なのは間違いない。特に『青い紅玉』は二十数分でこれだけのものが表現できるなんて人外の魔物に神が降臨したとしか思えない。
でもね。やっぱり、これはホームズとして見てどうかと思うとね。
「面白ければそれでいい」は、本当に、そうか?
宮崎監督なら、それができる。原作レイプしても、最低限がまんできる水準に仕上げてくる。
でも、宮崎監督に影響を受けて、後進の監督が
「面白ければそれでいい」
と原作レイプしたあげく面白くもならなかった作品は多いんじゃなかろうか。
個人的にアリーテ姫はソレだと思うし、見てないけど評判を聞くにゲドもそれっぽいようだ。
ホームズは企画自体、宮崎監督は乗り気でなかったらしい(ウィキペディア調べ)から、 ドイル原作のホームズとかけ離れている責任は監督だけでなくイタリア側や脚本家にもあるだろうが。
「ふみ潰してやるぅ~ !!」
「ええいっ知能犯はもうやめだ!!」
とか、原作に対する敬意がカケラでもあったら絶対に言わせることはできないセリフだよなー。
しかし原作に対する敬意がカケラでもあったら、この傑作は絶対に生まれなかったのだと思うと……
やや複雑な気持ちになったというのは、それでだ。
私は(同人誌で描いたのを除いて)原作つきは描いたことがないのだけれども、もしそういう機会にめぐまれたときにどうするか……と考えた。鬼よ笑え。
とくに、自分が面白いと思えない原作を描かねばならなくなったら、どうしようかと。仮定の話をしても詮無いことであるが。
原作に忠実な職人に徹するか、己の信じるもっとも面白い形に料理するのか。
正解があるわけじゃなくて、現実の解はその二つの中間にケースバイケースで無限に存在するんでしょう。
それはともかく、ハドソン夫人誘拐と空中決戦が見たくなった。
追記 2020-11-04:唐突にコナンとホームズを見直してるのは、『どっから見ても波瀾万城』第七話「犬山城」の執筆のためですね。
>お城擬人化娘マンガ『どっから見ても波瀾万城』 | ブログ桝席
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twitter.com/mitimasu から転載
Sun, Aug 22
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