トイザらスのトイデジタルカメラを買ってみた
トイザらスの楽天ショップを見てたら、 トイデジ界隈で耳にも目にもしたことがない(私が知らなかっただけかもしれんが)カメラが売ってた。
http://item.rakuten.co.jp/toysrus/275757500/
いまどきこの性能で¥ 2999 は高すぎるだろう、と思ったのだけど 1.1 インチ液晶付きという点と、ほとんど話題になってないという点に惹かれたので買ってみた。 あと、VQ1015 から地雷臭がしてきたので、どうせ地雷を踏むなら……と浮気した。
届いた。
トイザらスの楽天ショップでは本体の寸法がわからなかった。 VQ1005 より1センチづつ大きいくらいかな?と予想したら2センチづつ大きかった。 うーん、けっこうでかい。ちなみに 83mm × 57mm × 25mm といったところ。
肝心の液晶。反応速度遅いです。大昔の液晶という感じ。少なくとも、おおまかな構図の確認はできる。VQ1005 のように、撮ったつもりが切れていたという事故は減る。
ドライバは必須。USB でつないだだけでストレージとして認識して欲しかったけど、甘かった。 よって Mac では使えないみたいです。
エネループ使えず。ウンともスンとも言わねえ。ガックシ……ハァ……
そもそも製品名がわからない。パッケージには〝E4K〟とか〝Electronic kids〟だの〝3 IN 1〟などと書かれているが、海外サイトを検索しても、この商品と思わしきものが見つからない。
ドライバをインストールすると、〝JL2005D〟というフォルダが作られる。JL2005D で検索して見つかったページが↓これ。
http://www.jeilin.com.tw/eng/product_detail.php?p_id=19
画像が無いので自信はないけど性能は合致しているので、おそらくこの傑霖なんちゃらという中国企業のデジカメだろうと思う。とりあえず、このエントリでは以下 JL2005D と呼ぶ。
撮ってみた。
性能が性能だし、思ったよりも大きいうえにエネループが使えないって時点でだいぶ悲しい感じになってきたわけですが、
「それでも画作りさえ……面白い画作りでさえあれば……」
と思って、しばらく取ってみた。
油彩フィルタでもかけたみたいだろ……デフォルトなんだぜ、それ……
これは、面白い画作りかもしらんが……個性はあるが……決して良い写真とは……
ちなみに Exif 情報はまったく無い。
うーん、これといって、なあ……。VQ1005(初期型)みたいなビビッドな色調にはならないようだ。トンネル効果も無い。いわゆるトイカメラっぽい画にはならないみたいだ。 基本的にピンボケ気味というのはあるが。
JL2005D はシャッター押下から撮影完了までが早い。昼間なら 0.3秒 くらいではないかな。 だから、VQ1005 や iPhone やその他の携帯カメラなんかで撮れる、遅延を利用した変形写真(俗に言う「ぐにょーん写真」「ユリゲラー写真」「warp photo」)は撮れない……というか、少し変形するけどブレも写ってしまう。この辺りもトイデジっぽくないんですが、なぜなんだろうか。 最大でも VGA だからか?よくわからない。
……ん?……お、これは……嫌いじゃない。なんかひどい写真ばっかり撮れるので、ごくまれ~にマシな写真が撮れると感激してしまう。そういう作戦かーっ!?おのれ、トイザらスめ~(言いがかり)
虫メガネマクロに挑戦……失敗。おお、この bokeh 味が……良くないな。うん、良くない良くない。
VQ1005と比較
JL2005D | VQ1005 |
とりあえず、比較のために同じ物を同じ照明で撮ってみた。で、気がついた。 このカメラ( JL2005 )、画角が狭い!(あと色温度が高い?)
ということは、あまり近づかなくても被写体が大きく撮れるということでもあるけど……。 全体をフレームに入れるにはだいぶ離れないといけないことも。うーん。
QVGA に活路を見出そうと思った。間違ってた
面白い写真が撮れない(ある意味では非常に面白いんだが)ので、 いっそのこと徹底してチープに走ってみてはどうかと思って、しばらく QVGA( 320 × 240 ) で撮ってみた。
詳細のよくわからない写真ばっかり……。考えが浅はかだった。
三連写も出来るでよ。
QVGA が許されるのは PS1 までだよねー
結局、VGA に戻した。
忘れ物らしい。『悪女の人生相談』。公園で読む本か?
ノーリツ號……かな。それとも、略字じゃなくて、こういう漢字があるのか?
光量が足りないと〝面を刻む〟フィルターをかけたような画になりがち。
テンション上がってきた?
ひょっとして流し撮りができる?
ぐにょーん写真が撮れないくらいタイムラグが少ないってことは、 ひょっとしてこいつ( JL2005D )、トイデジのくせに流し撮りが出来るのでは?と思ってやってみた。
私に、そんな高等技術が無かった。あと、背景がブレつつも少しぐにょーんしている。
動画も撮れたが
とりあえず、動画も撮れる。が、本体のメモリが 8M なので 10 秒 ~ 20 秒で、すぐ満杯になってしまう。
フレームはカクカクしてる。体感で秒間 10 フレーム前後か。これ( JL2005D )じゃなきゃ撮れないっていう映像でもなかった。
感想のようなもの
まず、トイザらスのオンラインショップにも取り扱い説明書にも
<スペック> ・解像度:300K ピクセル(640×480) VGA
・レンズ:非球面レンズ
・撮像素子:1/2.6
・レンズの焦点距離:f=5.4mm
・撮影距離:0.5m-無限
・明るさ:100-16000 lux
・記憶容量:8MB
・写真:
高解像度(640×480)写真26枚(圧縮高解像度写真79枚)
低解像度(320×240)写真106枚(圧縮低解像度写真319枚)
※圧縮モードでの写真枚数は画像の状態により異なります。
・電源:単4乾電池×2本(別売)あるいはUSBケーブルによる
・インターフェース:USBポート
とあるが、高解像度(640×480)で 26 枚も撮れなかった。 普通に猫とか花とか室内を撮って、すなわち通常使用ではほぼ毎回 13 ± 2 枚くらいしか撮れなかったですね。
真っ白い壁を写し続けて 22 枚が最高だった。
※圧縮モードでの写真枚数は画像の状態により異なります
ってんだから、
非圧縮モードでの撮影枚数が異なっちゃ看板に偽りありだろうってのと、
さすがに通常使用なのに謳ってるスペックの半分程度しか撮れないのはひどいと思ったんで、
ちょっとクレームつけたんですよ。
個体不良なら交換して欲しいし、仕様なら返品したいって。
> 弊社にて同じ商品の確認を行いました所、
> 問題なく26枚の撮影が可能でございましたので、
> 今回、弊社在庫にて交換の対応を行わせて頂きたく存じます。
ってメールが返って来て、交換してもらったんだけど、交換した新しいやつも やっぱり普通に室内を撮って 13 枚で満杯になった。仕様です。本当に(略) つーか、トイザらスはどういう条件で撮って確認したのだろう。
まぁ、ある意味、すごく個性的なカメラなんで、返品せずに持っておこうと思い直したけど……。でも、やっぱり、ちょっとな。
電池の持ちは凄くいい。内臓メモリしかつかわないからだろうか。 (電池を抜くと画像は消える)
撮る→PCに移す→使わないときは電池を抜く……とこまめにやっているから電池の持ちがいいように錯覚しているだけだろうか。今、トータルで 130 枚くらい撮って、まだ電池残量 70% 以上ある。 でもエネループは使えない。るるる~。
USB 接続でウェブカム/PCカムとしても使えるらしいが、試してない。 なぜなら、こいつ( JL2005D )、自力で立てないから。ボディが丸っこいせいで。
三脚穴も無いし。
何かに立てかけないと倒れてしまう。自力じゃ立てないくせに、ウェブカムモードがあるし、セルフタイマー撮影機能もある。無意味。設計、間違ってると思いますわー。
鈴木商店が鋭意開発中(?)のタマデジ(仮称?)が 同じ愚を犯さないことを祈るばかりです。あれも丸っこいみたいですから。
まぁ、そんなこんなで。
個人的には¥ 1,500 くらいが適正価格かなー、と思った。 さすがに十数枚しか撮れないデジカメに¥ 2,999 はないわ。
最大で VGA ってのはいいんだけどね。トイデジの魅力はリサイズしちゃうと損なわれると思っているんで、VQ1005 でもほとんど VGA で撮ってるし。
外部メモリーが使えたらなー(無い物ねだり)
あ、でも 1.1 インチでもモニタがあるとないとでは前々違いますね。そこは良かった。 どう撮れたかわからないワクワク感より、撮りたいものがフレームに収まったことがわかる安心感の方が嬉しいかな。私は。
最後に。JL2005D という呼称は、このエントリのために私が便宜的に付けた名称です。 正式な商品名はわかりません。