日向国 去川関 二見家住宅
3月頃、私事で帰省した折に見てきました。宮崎市高岡町去川にある、薩摩藩の関所番を務めた二見家の住宅です。
→参考:二見家住宅 – 宮崎市
高岡は薩摩藩の外城扱いの国境の要所。とはいえ隣接する佐土原藩は薩摩の支藩(…ではなかったとも言われているけど、少なくとも敵対してた藩ではない)なのに関所が必要なんかいな?…と思ったら、この辺りはそんなに単純な場所でもなかったみたいで。
軽く調べただけなので自信ありませんが、北に米良山氏領(人吉藩の属領)、 東に佐土原藩領と幕府領と高鍋藩の飛び地に米良山氏の飛び地、 少し離れて南に飫肥藩領と幕府領……という複雑な場所だったようです。 そりゃー、関所、要るかも。
薩摩街道を通る上級武士の休憩・宿泊に使われた建物で、島津斉彬や岩倉具視も立ち寄ったそうです。
合成するのが面倒だったのでそのまま貼りますw
座蒲団の天日干し中。ちなみに入場無料ですが、土日祝日しか公開されていません。
建物の右の棟が来客用で、左の棟が二見家の生活用です。
いわゆる豪農の民家と似ているんですが、どこかに武家らしい緊張感があります。
よく言えば気品がある、悪く言えば堅苦しいというか。
逆に言えば町人や農家の屋敷の奥座敷は、よく言えば温かみがあり、悪く言えば野暮ったらしいのが多い気がします。