宇都宮城を知りたくて
宇都宮城址と大谷資料館を見たくて、青春18きっぷで宇都宮に行ってきました。
宇都宮城『月刊 歴史読本 2009年5月号 日本の名城 都道府県別ベスト10』で、
本来なら栃木県を代表するはずの宇都宮城は、戦後の都市開発で壊滅してしまった。近年、中心市街地の活性化を目的とした「復元」が進められているものの、史跡としての価値があるのはあくまで本物の遺構、という観点からすれば選外とせざるをえない
…と酷評されて栃木県ベスト10にすら入ってなかったので覚悟して見にいったのだけど、想像以上に酷かった。
せっかく復元した土塁を無配慮に貫くコンクリ門……嗚呼。あまりの残念さに水平もちゃんと取れてない。
史跡として整備する覚悟がないんだな。隅櫓は木造復元だけど、意識としての根っこは昭和に流行したコンクリ復元城と変わらない。
それでも、数日前の日記に書いたように
「できてしまったものは仕方が無いから良かった探しをしよう」
と思ったのだけど、櫓の二階には上がれないし、歴史資料館は撮影不可だし、あんまり誉めるところも無かった……
歴史資料館が入館無料なのは数少ない良かったところ。
この柳は、柳にしては大きさも形も見事だと思った(良かった探し)
(史実ではないらしいとはいえ)吊り天井事件とか、マンガの題材向きの城なんですけどねー>宇都宮城。
復元隅櫓の石垣に大谷石がほとんど使われてなかったのも、かなりガッカリ。
宇都宮城址公園・清明館|宇都宮市
http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kanko/kankou/spot/jyiousi/004753.html
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宇都宮城址公園 所在地:宇都宮市本丸町、旭1丁目地内
お!銭湯だ!……と思ったら味噌工場だった。
大谷寺と大谷観音
そんで、宇都宮城の石垣につかわれた大谷石について調べるために、 大谷資料館へ向かいました。
大谷石は宇都宮城の石垣に使われたという話ですが、他に使われた城は無かったのかなどを知りたかったのですよ。
ドボク、おもしろいです。
時間があったので、大谷資料館のひとつ手前のバス亭で降りて、大谷観音などを見て行くことに急遽予定変更。これが大当たりでした。
降りた瞬間、廃墟。岩盤と一体化した奇妙な建物の、廃墟。詳細不明。
石材の町だからか、こういうのが小さな神社とか道端とかにやたらあった。
日本最古の石仏(磨崖仏)があるという大谷寺。なんですかここは。なんだここは。
大谷寺 (宇都宮市) – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E5%AF%BA_(%E5%AE%87%E9%83%BD%E5%AE%AE%E5%B8%82)
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大谷寺 所在地:栃木県宇都宮市大谷町1198
脇にあったお稲荷様の狐。ゆるい。ゆるキャラすぎる。
ひな壇芸人。
石の町だからか、石まみれにされる仏様たち。小銭まみれになってるより見た目はいい。
残念ながら本堂の中の大谷観音(千手観音)は撮影不可。でも、意識が少しのあいだ涅槃に飛ぶような、すばらしい仏像でした。
大谷公園。要塞か?ここは。
大谷平和観音。遠目にはなかなか柔和で素敵な表情な観音様。
よく見ると、ちょっと目がロンパリ気味な気がしないでもない。
この観音様も大谷石製。大谷石の特徴である穴ボコのおかげで暖かみが増してる気がする。
回してみた
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ニコ動
さて。寺も観音様も堪能したので大谷資料館へ。
天然ガレージ。ぜいたくですなあ。
というか、なんかスケールおかしいような錯覚が。
侵食がかっこいいのはなぜなんでしょうね。長い年月を連想させるから?自然の偉大さに対する畏怖?
大谷資料館入り口。
巨大地下空間「大谷資料館」
http://www.oya909.co.jp/
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大谷資料館 所在地:栃木県宇都宮市大谷町909
さっそく廃墟がふたつ。期待と不安が高まりますね。
なんかクリーチャーが。
大谷資料館
歩きまわったせいか、到着時に満腹度 5% 状態。
カレーくらいあるだろ…と思ったら、喫茶店にある食事っぽいメニューはトーストだけ。
コーヒーは注文を受けてから豆を挽き始める本格派。美味しかったけど……牛丼とか、そういう安くて腹いっぱいになれる食事がしたかった……(少しでも腹の足しにしたくてミルクも砂糖もたっぷり使った。貧乏性だ……)
さて、地下へ。三脚を使わないと、こんなもんだ。
三脚を使っても、こんなもんでした。だめだろ>自分。
天井に穴。採光のためではなく、位置確認のための穴なんだとか。
広さと奥行きを撮るべきか、深さ(高さ?)を撮るべきか。
祈りたくなる場所。でもその祈りはジェニファーの悲鳴で中断させられます(嘘)
自分撮り。シャッタースピードが遅くなってるので、せっかくのシェーがなんだかよくわからないことに。
地面の溝。なんのための溝だろうか?排水?運搬?装飾?転倒罠?
立ち入り禁止区域。まだ採掘しているということなのだろうか?
なぜ、ここだけ青いのかわからない。説明版はあったのだろうか?見つけられなかったが。
こういう風に採掘する意味はないように思える。ひまを持て余した石工たちの遊び?
タクティクスオウガの死者の宮殿とか、FFTのディープダンジョンを連想した。
帰ろう。「”まだ大丈夫”は”もう危ない”」 – ウィザードリィのことわざ
差し込んでいた光はここからだったのだろうか。
大谷資料館周辺より。キミん家は何を防ごうとしているのかね?
岩をくり抜いて出来ている旅館。先の廃墟はこの旅館の別館だったのではなかろうか?と思ったけど確証は無い。
壁から屋根瓦まで大谷石で出来ている石蔵。あまり綺麗な大谷石じゃない(から、蔵に使うには良かったのだろう)
観光客向けっぽい餃子店に入るのもシャクだったんで、ふつーのラーメン屋でラーメンと餃子を食べて帰りました。
『麺や 髭おやじ』という店のあっさりラーメンと餃子。
おしまい。