『うぶんちゅ!』を戴いたので感想とか
ついに出た、瀬尾ペンせんせーの『うぶんちゅ!』 ちゃんと買うつもりだったのだけど、Ubuntu Magazine Japan 編集部よりご恵与いただいたので、お礼になるかどうかわかりませんが感想宣伝エントリです。 (これはこれとして、買ってもよいのだぞという幻聴を感じないでもない)
うぶんちゅ! (DCEX) 瀬尾浩史 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 Amazon.co.jp で詳細を見る
雑誌掲載分の感想
カンタンUbuntu! (アスキームツク) から Ubuntu Magazine Japan vol.04 (アスキームック) までの全8話。
掲載誌で読んでたし、作者のサイトで公開中のものにも目を通していたのだけど、やはり単行本で読むと受ける印象も変わる。 印象が違うのは掲載誌がA4と大きいせいもあるかな。
ひょっとしたら自分の読んでないプロトタイプ版があったりして?という不安もあったのだけど、そんなことなかった。
会長とマサトしかいないシス管同好会に理沙たんが入部してきて……みたいな、 三名の馴れ初めの話があったりするのだろうか?なんてことを考えてたのだけど、 やっぱり最初から三名が三名の役割で物語が始まってるんですな。
第一話から3名とも馴染みの知り合い。てなもんや三度笠メソッド(←見たことないくせに言うやつ)
第一話で主要キャラクターの「出会い」をすっ飛ばすなんて、なかなかできることじゃない。 でも読めばわかる。たしかに必要ない。
第一話だけじゃなくて、どの回もムダがなくてテンポがいいんですよね。 11 ページの中にパッパッと掲載号の特集に合わせたテーマと情報を盛り込みつつ物語を作ってキチッと仕上げてる。巧い。
ああ、いけない。Ubuntu の解説よりマンガの構成ばかりに目がいってしまう(職業病)
……いや、まぁ、PCとかOSに興味がなくても面白いマンガですよってことで、 うちのサイトのPCオタじゃない方面に向けてアピールを……(ごにょごにょ)
スペシャル「仁義なきミス壱宮コンテスト」の感想
元は 2011 の夏コミで配布していた特別編だそうで。
ほう……ミスコン……水着審査……
なぜこれを本誌に載せぬ
という無茶な要求はさておき。
収録されている1話~8話はウェブでも読めるので、 こういうサービス回を紙版のみのご褒美にする(だよね?ウェブで公開されてないよね?たぶん…) という戦略は(←私が勝手にそういう戦略だと決め付けてるだけ)、非常に正しい、と思う。
いったい、FLOSS界隈の人はあざとい手段に手を染められない善人が多いのだ(←私が勝手にそういう人達だと決め付けてるだけ)
利益を出すっていうことは、大事なことですよ。
そのほかの感想
目次も省いてあるし、初出も奥付ページにまとめられてる。 マンガの内容もムダがないけど、本自体も無駄なページがない造り。
この本を出すために、編集者の持つあらんかぎりの経費節約 hack が駆使されたのだろう。 出版社がなかなか単行本を出してくれない今の時代、会社にウンと言わせるために、 一円でも多く利益を出すために、どれだけの努力が払われたのか。想像にあまりある。 泣ける。泣いた。
そんなわけで笑いと涙なしに読めない『うぶんちゅ!』、オススメですのでみなさん買って読みましょう。
関連リンク
架空線 — AERIAL LINE – : 「うぶんちゅ!」単行本化決定!
http://www.aerialline.com/archives/1223