冬が旬!たくあんのおしゃれな食べかた
今ではピンと来ませんが、その昔、真空パックも冷蔵庫もなかったころは、 たくあんやべったら漬けというと冬が旬の食べ物だったそうです。
でも、若い人の中には漬物なんてジジババくさい……と敬遠してる人も多いんじゃないですか?
……多くないような気はしますが、それだと話が進まないので、 多いということにしてください。
そこで、このエントリではたくあんをおしゃれに食べる方法を披露いたします。
私はこういう風↓にして食べました。
おしゃれたくあん その1:たくあんごはん
そう!たくあんです!
そう!たくあんです!
思い出してください。あの夏の暑さを。突き刺さる陽射しを。熱風を。朝顔。花火。盆踊り。浴衣。うちわ。ひとときの清涼。口に当たる冷たさ……
そう!たくあんです!
そのうえこのたくあんごはんは、食べても頭がキーンとなりません。次世代スマートごはんと言えましょう。
かき氷と同じく刻んだたくあんが雪崩を起こして器の外にドザーッとこぼれてしまったことなど、ささいな問題でしかありません。
・ ・ ・
……さて、食事のあとはお茶を一服いただきたいものですよね。
でも、若い人の中にはお茶なんて(以下略)
……多くないような気はしますが、それだと話が(以下略)
そこで、次はお茶とたくあんをおしゃれに(以下略)
おしゃれたくあん その2:紅茶とたくあん
紅茶は砂糖抜き・ストロベリーフレーバーの最高級品。味も香りもさすがの 15 パック/105 円 。 カップに添えられているのはもちろん……
そう!たくあんです!
白い部分はべったら漬け。細かい作業をしていると、
「……なにをやっているんだ、自分は」
と醒めた気持ちになってきます。そんなすさんだ気持ちを和ませてくれるのが、
一杯の紅茶と、お茶うけのたくあんなのです。
こころのどこかに、
「(砂糖抜きの)渋いお茶とたくあんなのだから、意外と合うんじゃないか?」
と期待していたことは否定しません。
その甘い期待は、ストロベリーフレーバーによって、粉々に打ち砕かれてしまいました。
・ ・ ・
さて、ここまでは完璧におしゃれがきまりました。異論は認めません。
しかし、結局のところ、かき氷だのストロベリーだのはしょせん子供のおしゃれなのです。 最後はおとなの時間、おとなのおしゃれで締めたいと思います。
おとなのおしゃれ。そう、それはアルコール。
おしゃれたくあん その3:ワインとたくあん
おしゃれなアルコールと言えば、なんといってもワインでしょう。 そして、ワインに合うおつまみと言えば、それはもう決まってます。
そう!たくあんです!
そう!たくあんです!
ワイナリーの強いこだわりが垣間見える逸品。しっかりしたボディがヴィンテージにドメーヌしつつフルーティーなアロマがボージョレーなブルゴーニュのボルドーワインだと感じました。
「おめえ、それ、ワイングラスじゃなくて、さっき使ったアイスカップじゃねえか?」
などと思われた方もいらっしゃることでしょう。
……こんな一発ネタのためにワイングラスまで買うのもおしゃれじゃないと思ったのです。
むだづかいは粋ではなく野暮なのです。
「いき」の構造は「媚態」と「意気地」と「諦め」との三契機
(九鬼周造 「いき」の構造)なのです。
ああ、良かった。岩波文庫を買って読んだけど完全にチンプンカンプンで、むだな出費だったかと気に病んだ『「いき」の構造』も、こうして役立てることができた。
なにごともむだにしないのが、おとなのおしゃれです。
この歯ごたえ。ぼりぼりがぶがぶ。ワインとたくあんが合うのかどうかという問題に関しましては、酔えればそれでいい筆者はお答えするに不適当な人間だと言えましょう。
ごちそうさまでした。
蛇足
たくあんはぶあつく切って歯ごたえを楽しむのが江戸っ子の流儀だったそうです。
ためしにやってみましたが、たしかに普通に切られたたくあんとは別の美味しさがありました。 (歯の衰えた老人は噛み切れずに喉につまらせてしまうかもしれませんのでご注意を)
いろいろ、おしゃれな食べ方を工夫してみましたが、 たくあんは余計なことを考えずボリボリ音を立てて食べるのが一番おいしいようです。
普通がいちばん(身も蓋も無い結論)
関連してるようなしてないようなエントリ
デイリー道場に採用されました
@nifty:デイリーポータルZ:デイリー道場:小道具にも手を抜かない「たくあんをおしゃれに食べる」、時事ネタと真摯に向き合う「テキーラは、どの灰皿が飲みやすいのか」など4本です。
http://portal.nifty.com/cs/konetadojo3/detail/101210138626/1.htm
……というわけで、以前に採用されたやつ↓
前ブログのコメント欄から転載
名前なし デイリー道場掲載おめでとうございますー
カキ氷風は、カキ氷気分を堪能し終わったら
ご飯を酢飯にして、彩りに紅生姜なんか一緒に混ぜ込むと
、混ぜ寿司としておいしいですよ。
じゃ、ちょっとワインたくあん試してきます。
名前なし DPZから参りました
以前、「チーズ専門店で買ってきた上等のカマンベール」を食べようとしたら、
ものすごく白菜漬けそっくりの匂いがしてビックリしたことがあります。
友人は気味悪がっていましたが、私はこれはこれでおいしいと思いました。
同じ乳酸菌の仕事ですから、同じ匂いのこともあるのでしょうね。
というわけで、たくあんとワインのマリアージュ、意外とアリかもしれないと思います。
ヨーロッパのどっかの片田舎で、たくあんそっくりのチーズを作る村があって、
軽めの赤とか合いそう・・・って、まさに今回のこれですね。
桝田道也 >>1
ども。そういや寿司って作ったこと無いですわ。
永谷園の混ぜるだけのやつさえ、ない。
こんどやってみます。
>>2
まずワインが 105 円、たくあんが 88 円ですからね、
私が食べたの。
相性を語っていいレベルじゃないと思ったので論評を避けました。
たしかに乳酸菌仲間ですが、キムチとワインくらい難しそうな気がw